「とりあえず中古で十分」「実家の古いレンジをもらった」―― そんなときに気になるのが安全性と衛生面。 電子レンジは内部に高電圧部品を持つ家電のため、状態次第では思わぬトラブルにつながります。 本記事では 購入前チェック → 受け取り後の初期点検・掃除 → 安全に使うコツ → 廃棄や買い替え判断 をまとめました。
購入前チェック(店舗・フリマ共通)
- 年式・型番を確認: 本体ラベルの製造年・型番を写真で控える(説明書・箱があればセットで)。
- 扉まわり: ラッチがスムーズに掛かる/ヒンジのガタつき無し/パッキンの欠け・硬化がない。
- 庫内: 焦げ跡・塗装剥がれ・サビ(特にウェーブガイドカバー付近)の有無。
- 皿・ローラー: 付属有無、割れ・歪みなし。回転軸の突起が摩耗していない。
- 電源コード・プラグ: ひび割れ・焦げ跡・折れ曲がり跡がない。
- におい: 強い焦げ臭・薬品臭・油臭が残っていない。
- その場テスト: 可能なら耐熱カップの水200mlを600W・1分で試運転。
→ ぬるい/異臭/異音/火花/回転不良があれば見送り。 - 返品・保証: 動作保証の有無、初期不良時の対応(返金・交換)を確認。
受け取り後の「初期点検&リセット掃除」
- 通電前に外観点検: 扉・ラッチ・パッキン・コードを再確認。
- 蒸気清掃: 水+レモン汁(または重曹水)を1〜2分加熱→庫内を拭き取り。
皿・ローラーは外して中性洗剤で洗浄・乾燥。 - 設置: 背面・側面とも5cm以上の放熱スペース/壁コンセント直差し。
- 安全動作チェック: 水200mlテスト→扉を開けたら即停止するか(ドアスイッチ確認)。
- 試運転の記録: 音(ブーン/ガラガラ)・におい・回転・温まり具合をメモ。
中古・古いレンジで注意すべきNGサイン
- 同じ箇所からの火花(黒い焦げ跡)/煙・焦げ臭の再発
- 扉が閉まりにくい・ラッチ不良・隙間から蒸気
- コードの傷・焦げ跡/プラグ発熱
- 回転不良(皿・ローラー良好でもガタガタ鳴る)
- 突然停止・ブレーカー落ちが度々起こる
上記が出る場合は使用を中止し、修理または買い替えを検討してください。
安全に使うコツ(古い個体ほど大切)
- 金属NGを徹底: アルミ・金装飾の皿・金属蒸着フィルムは使わない。
- 空焚き禁止: 何も入れずに加熱しない。
- 分割加熱+余熱: 一気に長時間より短時間×複数回。止めてから30〜60秒の余熱で中心まで温度を回す。
- 連続使用は休ませる: 1回ごとに5〜10分休止。
- 月1の点検・清掃: センサー周り・通気口・ローラー清掃、焦げ跡の有無をチェック。
買い替え判断の目安
- 使用8年以上+不具合が複数
- 修理見積が新品の40〜50%以上
- 火花・煙・焦げ臭などの危険サインが再発
- 庫内のサビ・塗装剥がれが広範囲(特にウェーブガイド周辺)
中古で失敗しない価格感と選び方(指標)
- 価格指標: 中古価格が新品の30〜40%以下なら検討余地。高すぎるなら新品が無難。
- 型の新しさ: フラット庫内・インバータ制御・センサー精度の高い世代は満足度が高い。
- 付属品: 皿・ローラー・取説の有無で使用感が変わる。
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まとめ
中古・古いレンジは扉・庫内・電源・におい・回転の5点チェックが基本。 受け取り後は初期リセット掃除と安全動作の確認を行い、危険サインがあれば無理に使わないのが鉄則です。 条件が良い個体なら、上手な使い方と定期清掃で十分に実用的に使えます。
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